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鼻呼吸と口呼吸

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こんにちは。歯科医師の井場です。
今回は私が担当させていただきます。
よろしくお願いします。


 

今回は「鼻呼吸と口呼吸」についてお話したいと思います。

みなさんは口呼吸が良くないことはご存知かと思います。

ただ、鼻呼吸の良い点についてあまり知らない方も多いのではないかと思います。

なんと、鼻呼吸には良いことがたくさんあるのです!
(逆に言うと、口呼吸は悪いことだらけです…。)


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生まれたばかりの赤ちゃんは鼻で呼吸をしています。
ミルクを飲むときも、寝る時も鼻で呼吸をしながら飲んでいます。
しかし、大きくなるにつれて、
風邪をひいた時の鼻炎や、アレルギーでの鼻づまりなど、
鼻で呼吸をするのが難しくなった時や、
成長発達の段階でおしゃべりをするようになってくると口呼吸をするようになってしまいます。

 

今から鼻呼吸の良いところ・口呼吸の良くないところを紹介します。

 

<鼻呼吸の良いところ>

・鼻の粘膜にはほこりや細菌、ウイルスなどの異物に反応して、
  除去・ろ過した状態で体内に空気を送り届けるので風邪をひきにくく、アレルギー症状を起こしにくい。

 

・吸った際に、体内と違う温度の空気が入った鼻腔内の血管から熱が奪われることで頭が冴えて、集中力が持続する。
 鼻の中にある「副鼻腔」の働きで加温・加湿された状態で体内に取り込まれる。

 

・鼻呼吸は、口呼吸に比べて一度に換気できる空気の量が多い。(体に取り込まれる空気はきれいな方が◎)

 

<口呼吸の良くないところ>

・口呼吸だと歯にステイン(着色)、プラーク(白く見える細菌の塊)がつきやすい。
 口が乾燥するので口の中の菌が繁殖し、虫歯や歯周病になりやすくなり、口臭がひどくなる。
 また、舌の位置が呼吸しやすくなるように正常よりも低い位置となってしまい、
 お口の周りの筋肉も常に緩んだ状態となるので、歯並びが悪くなる。

 

・口呼吸だと姿勢が悪くなり、ろ過されていない空気が体内に入るのでアレルギー性の病気、
 感染症にかかりやすい体になってしまう。

 

・口呼吸だと喉の方で炎症が起こりやすいので、結果としていびきやよく知られている睡眠時無呼吸症群を生じやすい。

 

いかがでしたでしょうか?口と鼻は密接につながっています。
口呼吸を改善する方法としては、意識してお口を閉じるようにしたり、鼻が詰まっていたり、
歯並びが悪いなどしてお口を閉じて呼吸するのが難しければ、その原因を治療したり、
口が閉じられるようにお口の周りの筋肉をつけるトレーニングをしたりすることが必要となってきます。

特に今は新型コロナウイルスが広がっている中、マスクの着用が必須となってきました。
マスクをしているとどうしても口呼吸になりがちです。
この機会にぜひ自分自身が口呼吸になっていないか確認してみましょう。

あいうべ体操や鼻呼吸については
子どもたちが上手に噛めるには

鼻呼吸を誘導する下の位置については
歯並びと舌の位置

も併せてご覧ください。

 

今回は
「あいうべ体操」考案者今井一彰先生の著書「鼻呼吸 歯医者さんの知りたいことが まるわかり」
を参考にさせて頂きました。
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大変わかりやすい内容になっていますので、みなさんも読んでみてはいかがでしょうか。

 

2021年04月30日 16:16
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